裏 ~鬼ヶ島の真実/そして電鉄へ~

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裏 ~鬼ヶ島の真実/そして電鉄へ~

これは昔々あるところで鬼退治をする桃太郎が、ちょうど週刊 御伽草子に載った頃の話。 この国で一番売れている雑誌に載った桃太郎。その人気は瞬く間に全国へ広まりました。その記事に大変驚いた一人の男がいました。 ゲイリー=デモンズ 45歳。ある日、書店で気になる見出しを見つけ愕然としました。 「稀代の英雄、鬼退治の桃太郎!プロデュースは羽柴秀吉!」 ゲイリーは頭もキレる男で、羽柴プロデュース=バックに織田信長がいることに気がつき、悩んだ結果降伏を決意し、すぐに密使を送りました。 羽柴陣営では名軍師・竹中半兵衛が降伏を受け考えを巡らせていました。 「簡単に降伏が知れては困るな…決戦の方がインパクトがあって桃太郎にとってもいい、羽柴軍の勢いにも拍車がかかる…しかし無駄な戦いは避けるが賢明…」 そして半兵衛は妙案を思いつきました。鬼軍と組んで芝居をすることにしたのです。そこそこのリアリティーを追求した究極の、一世一代の芝居でした。しかし、桃太郎に話が伝わっていなかったことや、ゲイリーに芝居のセンスがなかったためになんだかしっくりこない結果になってしまいました。 これが鬼ヶ島の決戦の真実です。以上をふまえてもう一度Ⅶ・FINALをご覧ください。不自然さ浮き彫りです…
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