-Prologue-

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王子様… もしも願いが叶うなら、私は貴方と同じ人間に生まれたかった。そう願ってしまうことは罪なのでしょうか…? 私はただ、貴方と共に歩める足が欲しかっただけでした。貴方の側にいられるのなら、歌声なんていらなかった。 私には貴方を殺め、貴方の命を代償にすることはできません。愛する人を手に掛けて生きていても、苦しみが残るだけ。 だから今は運命に従い泡となり、消え去りましょう。少しでも貴方の側で…陸の世界で暮らすことができて、とても幸せでした。最初で最後の恋の相手が王子様、貴方で良かったです。 だから泣かないで? 最期にもう一度私の好きな貴方の笑顔を見せて。 願わくば、来世では貴方と結ばれますように…
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