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あの日、静かな海で私は先生と2人で指を切りながら座っていた。
「ねぇ、先生。」
「ん?」
「生まれ変わりとかあるかなぁ?」
「どうして?」
「私、生まれ変わるならまた先生と逢いたい…次も、その次も…」
「大丈夫。逢えるよ。きっと。」
「どうやって?」
「君が僕に電話をかけてくれるよ…そうやっていつまでも一緒にいられるよ…」
「どうしてそう思うの?」
「だって、愛する2人は…」
「そういうものだよ…ね。」
「ああ。」
「じゃあ、それも約束だよ…」
そう約束すると私と先生は2人で微笑みあったんだっけ…
カオリと先生の伯父さん達が来るまで私は先生を抱きしめていた。
ずっと温もりを忘れないように…
そしてだんだんと薄れていく温もりを感じながらそっと言った。
『先生…私のこと愛してくれてありがとう…』
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