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空き地へ
「チビいるか?」
空き地に着くなり、たつやはしんじに聞いた。
普通、朝の挨拶は『おはよう』だろう。
だが、しんじの方も心得たもので「うん、いるよ!今、めし食ってる」と、答えている。
「私、牛乳持ってきた」
みつよも『おはよう』抜きだ。
どうやらこの空き地に集まる子供たちは、目で意志の疎通が出来るらしい。
たつやは、朝ご飯をおにぎりにしてもらった。もちろん、チビに食べさせる為だ。
しんじが丁寧にほぐしためざしの身に、たつやがくずしたおにぎりのご飯、みつよの持ってきた牛乳がチビの今日の朝ご飯になった。
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