始まり…

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…二班が戻り、慌ただしく給食の準備が始まった。学級委員のスズナを先頭に班ごとに並ぶ。先生の机にスズナが給食を置き、最後尾に並び直し、しばらくすると………ガチャン!!……………『ふざけんな』【わざとじゃねーよ】マサフミとユウスケがかなり激しく言い争いを始めた。後ろに居たタカヒロはマサフミの親友でありユウスケとも仲が良かったが、しらけた様子で『早くしろよ。後ろがつかえてんだよ』その言葉にマサフミは『タカヒロも見ただろ。ユウスケが無理やり入れて来たの』マサフミは興奮しながらタカヒロの同意を求めた。面倒臭そうにタカヒロは、『見たよ。でも別に良いじゃん、食べなければ!』顔を赤らめながらマサフミは『そう言う問題じゃねぇ』と言うとふてくされた態度で牛乳とミルメークだけを取り、席に着いた。タカヒロは溜め息をつき、食器とホウレン草、スパゲッティを拾い始めた。それを見たスズナとナオミ、ミキが雑巾、ホウキ、チリトリを持ち片付けを始めた。『イクミ、先生来るか見とけよ』ボソッとタカヒロが呟いた。『うん』そう言うと廊下にでてキョロキョロし始めた。…………。うちの学校は4時間目が終わると先生達は一旦、職員室に戻り5時間目の準備をしてから教室に戻り、先生の いただきます の掛け声で給食の時間となる為、なんとか戻る前に何も無かった様にその時間を迎える為に皆は大急ぎ。担任は女の先生で、いちいち口うるさいからバレたら面倒臭い。少なくとも、男子はそう思っていた。『先生達が階段登って来る』イクミの声が教室に響いた。
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