序章①

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そんなある日の事だった。 いつものように人通りの少ない道を愛車で駆け抜ける。 どこにでもあるコンビニに停車させ、手慣れた感じに鍵を抜く。 俺の愛車・ハイエロファントエレファント号。 (チャリンコ) 略してエロ号。 風を乗せて走るこいつに、孤独に似た哀愁を感じる。 何より、実によくなじむのだ。 けつが。 軽く伸びをし、誰もいない後部座席を撫でる。 わかっている。 誰もいないのはわかってはいるけど……………。 「………………」
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