序章①

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俺は続く溜め息を押し込むように止めた。 これで幸せが一つ逃げるなんて嘘だ。 今の俺は逃げる程の幸せを持っていない。 関係ない。 なので… 「ハァァァァァァァ………」 渾身の溜め息と‐‐ ‐‐パパウパウパウ!! 波紋をおびた屁を自分に捧げてみる。 全てを吐き出す事で逆に気分をスッキリさせた。 俺の溜め息と屁なんて安いもんだろう。 きっと砂漠にある砂、一粒の価値もない。
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