第四章

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「他の男としゃべらないで!!」 あなたの言った言葉に正直びっくりした あなたは怒鳴ったりしない人だから 一言多いけど… 私が 「あなたの彼女じゃないし」 って照れ隠しで言っちゃったの やっちゃった… なんて一瞬身が竦んだんだけど あなたは思いのほか正直だった 耳まで真っ赤になったあなたが 俯きがちに立ちすくむから なんだか罪悪感に苛まれた 「ごめん、ごめん」 いつもみたいにふざけ半分で 宥めてはみるけど あなたは何も言えないままだった 「俺…!!」 あなたが“何か”を言おうとしたのは なんとなく分かった でもどうしても私から言いたかったの 「待って!!」 ストップをかけたもんだから あなたはキョトンとしてたの 今でも思い出せる… 「実は私…ずっとあなたの事が」
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