恋の始まり

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 働き初めて3年目、5月の初旬だった。近くの小さな会社で働くかおりという子と知り合った。2歳下で、美人という訳ではないが面白い子だった。お互いに酒が好きで二人で飲みに行く内に付き合うようになった。彼女も地元を離れて1人暮らしであり、、俺はかおりの部屋に入り浸りだった。 彼女のことを色々と聞いた。3人兄弟の末っ子で、長女が重度の身体障害者であること、長男は持病があり肉体労働ができないこと、昨年まで付き合っていた男からDVを受けていたこと。 こんな話を聞いて、ビックリしたがどんどん好きになった。決して同情したのではなく、自分よりも苦労しており大人に見えたのだ。
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