奮闘

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この久留間の言葉が正しいかどうか、俺には判断できない。しかし、障害者の姉を持つ久留間の言葉を否定するだけの言葉を俺はもっていない。 隣で泣いているかおりに対して何も言えない自分が情けなかった。 その後も久留間とかおりは色々と話していた。俺は、もうその話には加われず、ずっと飲んでいた。その後は4人でカラオケに行ったが、そこでかおりは久留間の隣でずっと話していた。嫉妬とも敗北感ともつかないような感情がわきあがり、とにかく場を盛り上げようともう1人の女の子とはしゃいでいた。 帰りのタクシーの中でかおりと二人になり、俺は一言もしゃべらなかった。かおりも俺が怒っていると思ったのか、しゃべらない。俺は怒っているのではなく、ある決意をしていたのだが、酔っている時には言いたくなかったのでしゃべらないだけだった。
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