宣言

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宣言

 タクシーがかおりの家の前で止まり、 「今日は帰るよ」と俺は言った。 「え・・・うん」かおりはそれだけ言うと部屋に消えた。そのまま俺は自分の部屋に帰り、シャワーを浴びて布団に潜り込んだ。さっきのかおりと久留間の事が思い出され、酔いもあり吐きそうになった。  翌日、俺は昼休みにかおりの職場に電話をした。かおりの職場に電話するのは初めてだった。電話に出たかおりに 「今日の7時に行くから」と伝えると 「今日は友達と約束してしまったから」 「わかった、じゃあまた」と言って電話を切った。その日はまっすぐ帰る気にならず、バッティングセンターに言って打ちまくり、9時くらいにようやく部屋に帰ると留守番電話がチカチカ点滅していた。聞いてみるとかおりからだった。 「帰ったらベルを鳴らして下さい」と3回も入っていた。あわてててかおりのポケベルを鳴らすと、すぐに電話があり 「すぐに帰るから会いたい」 と言う。ビックリしてかおりの部屋に行くと、まだ帰っていないので部屋の前で待っていた。時間にすると10分たらずだったが、1時間にも2時間にも感じた。  
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