宣言

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かおりが帰ってきて、一緒に部屋に入る。かおりは笑ったような泣いているような顔をしている。 「飲んでるのか?」 「ちょっとね」 一言話しただけで、もう会話がとぎれる。 どれぐらい沈黙が続いたか 「怒ってる?」というかおりの言葉に 「いや」と言うと 「でも怒ってるように見える」と泣きそうな顔で言う。 「昨日、久留間さんと話してどうだった?俺は後悔してるよ」 「あまり酔っていて覚えていないの」むろんこれはウソだろう。俺に気を使っているのだろうが、逆効果にしかならない。嫉妬心が激しく、怒鳴りたいくらいだったが 「俺は、久留間さんを尊敬しているし、一番の友達だとも思っている。昨日の二人の会話は、全部聞いた訳ではないけど、なんとなく理解できた。はっきり言うと、俺にはあんなことをかおりに言ってやれない。昨日、何も言えなかったことを後悔しているよ」
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