第四章 フレッシャー王国

17/29
前へ
/844ページ
次へ
「最近またサイモンが不審な動きをしているらしい。」 「噂は耳にしています。また厄介事が起きるでしょう。」 カロフも顔は微笑みを浮かべながら答える。 サラはエルが乗り込んだ姫君の馬車をじっとながめた。 「エルディア嬢は我々の側にいれば安全だ。しかしサイモンの手先がもしこちらに探りを入れてきたら、その対処は手がかかりそうで…」 「こちらには私とサラがいます。」 カロフがキッパリと言い切った所でエルが戻ってきた。 「何の話をしているの?」 微笑みかけてきた彼女につられて皆も笑顔になった。 「皆、君に負けないように頑張ろうという話さ。」 ロアンの言葉にエルは 「へ?」 と不思議そうな顔になった。
/844ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4125人が本棚に入れています
本棚に追加