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「最近またサイモンが不審な動きをしているらしい。」
「噂は耳にしています。また厄介事が起きるでしょう。」
カロフも顔は微笑みを浮かべながら答える。
サラはエルが乗り込んだ姫君の馬車をじっとながめた。
「エルディア嬢は我々の側にいれば安全だ。しかしサイモンの手先がもしこちらに探りを入れてきたら、その対処は手がかかりそうで…」
「こちらには私とサラがいます。」
カロフがキッパリと言い切った所でエルが戻ってきた。
「何の話をしているの?」
微笑みかけてきた彼女につられて皆も笑顔になった。
「皆、君に負けないように頑張ろうという話さ。」
ロアンの言葉にエルは
「へ?」
と不思議そうな顔になった。
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