第四章 フレッシャー王国

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のどかな田園風景の中に緑濃い森が現れた。一行は森を横目に道をすすんでいく。 森の木々の上には無数の黒い鳥がこちらを見下ろしていて、エルは不思議そうに鳥を見上げた。 「こんなにたくさんのカラスがここにいるなんて珍しいな。いつもはもっと人の来ない場所に巣を作るのに。」 エルにつられて顔を上げながらギルが言った。 「カラスを見てはあなた様を思い出していました。」 「ん?なんだって?」 「いえ、何も。」 エルは慌て前へ向き直った。 (誰が言ってたんだっけな…) 何かを考えているエルをギルはじっと観察していた。
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