第五章 そして王女は騎士となる

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「エル!おはよう。よく眠れて?」 「はい、とても贅沢な部屋を用意していただいて申し訳ないぐらいです。」 「気に入ったのならば正式に用意するあなたの部屋もあのような部屋にさせ…」 「それは遠慮させていただきます。」 エルは慌てて言った。 「私にはもったいないです。姫様。」 「シシーでしょ!」 「あ、失礼しました。シシー様。」 シシーはうれしそうにエルの手を引きながら衣装部屋へと連れて行った。 「部屋のことはあなたに好きなように選らんでもらうとして、まずは今日の衣装よね。」 広い衣装部屋にはすでに出来上がった衣装が二着マネキンに着せて並べられていた。 「どちらがいいかまだ迷ってしまうの。昨日、色々着てもらってあなたに合うのを2パターン作ってもらったんだけど…あなたの黒髪が映える方が良いと思って。着てみてちょうだい。」 「はぁ…」 あまり乗り気でないエルにサラがうれしそうに衣装を着替えさせる。
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