第五章 そして王女は騎士となる

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「姫君をお連れいたしました。」 「こちらへ」 カーテンの向こうから国王自身の声が答えた。 姫は慣れた様子で王の公務室を横切りカーテンを押し開いて奥へと進んだ。ここから先は家族以外は入れないことになっている。 「お呼びでしょうかお父様。」 シシーが入って行くと部屋の奥に置かれたソファーに国王、王妃、兄までが並んで座っていた。 「座りなさい。」 シシーは言われるがままに三人と向き合うように腰かけた。 じっと互いに見つめあってから国王がゆっくりと口を開く。
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