第六章 東の離宮

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「あなたの、実の、兄…?」 「あまり人を驚かせるものではありませんよ、シンシア姫。」 伯母のたしなめるような言葉に姫はうれしそうに口元を緩める。 「慌てるエルは滅多に見られないからついね。ごめんなさい、エル。」 「私からきちんと説明します。あなたもお座りなさい。」 「しかし…」 なかなか座ろうとしないエルにアンナ夫人はビシッといすをゆびさし従わせた。
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