第六章 東の離宮

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昨日と同じようにアメリアと並んで昼食をとっているとロアンが笑みを浮かべながら二人の元へやってきた。 「もう間もなく離宮に到着しますよ。やっと腰を落ち着けられますねエルディア。」 「本当に。この数日で世界を半周したような気がしますよ。」 エルはため息が出ないように気をつけながら答えた。 「離宮にとどまってもまたちょくちょく旅をすることになりますよ。姫君の一の騎士ですからね。」 「ちょっとは休ませてあげて。」 黙って食事をしていたアメリアがじっとロアンを見つめる。 「もちろんですとも。さて、邪魔物は退散しましょう。」
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