第七章 沈めた記憶

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「おいおい、冷たいな~もっと何か反応してくれよ。」 「例えば?」 「う~ん。例えば立派なカラスってなんだよ!とか、尻尾の長さと関係あるわきゃないだろ!とか…」 しばらく黙りこんでからエルは口を開いた。 「私が魔力持ちって本当だったんだ。」 「今まで気づいてなかったのか。」 呆れたように言われても恥ずかしがる様子もなく彼女はうなずいた。 「だって私は人と同じ速度で成長してるし。前に魔力持ちだって同じ隊の皆に言われてたときもからかわれているんだと思ってた。」 「人と同じ速度?本当に?よく思い出してみた方がいいよ。」 突然カラスはベランダを飛び出していってしまった。
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