第七章 沈めた記憶

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「クロ、ここはなんなの?さっきからどんどん時間が逆戻りしてるみたい。」 「いきなり略称かよ。まぁいいや。」 ひょいっとエルの肩の上に乗ると翼で目の前にある大きな木を指し示した。 「この木、何歳ぐらいだと思う?」 「質問に答えてよ。さ~20年ぐらい?」 「そう、で、あのお前はいくつぐらいだ?」 サムが睨みつけているエルを示す。 「10歳か11歳ぐらい。」 「じゃあ、あれは?」 そういって顔を森の木の方へ向ける。エルもそちらを見ると高い木の中程にエルとサムが向かい合って座っている。
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