第一章 崩された王国

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カロフが馬を引きながら城門までやって来るとカルティスとサラが見送りに来ていた。 「カルティス様、出来うる限り早急に戻ってまいりますのでどうか無茶をなさらずにお気をつけください。 サラ嬢、リディア様はもういつお子をお産みになるか分かりません。必ずお側にいて差し上げてください。」 「はい、必ず。」 「気をつけて行ってくれカロフ。帰って来たら驚くぞ。 皆生まれてきた赤ん坊に魅了されているかもしれない。」 カルティスは笑いながら元気にカロフを送り出した。 カロフも二三度振り返ってから馬を走らせた。
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