第二章 姫君の行方

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エルはどうしても学校に行きたかった。机に向かってはげむ勉強は家でもできただろう。しかし彼女が学びたかったのは男子が習うような武術や馬術、剣術だったのだ。 実際にエルはそれにのめり込み、数ある男子を倒して町一番の腕前と言われている。そんなエルの噂はもちろん向かいの女学生たちにも知られていて、いとこであるサーシャは皆に羨ましがられていた。 そんな中、彼女の振る舞いを喜ばない人がいる。サンドラとサラだ。 サンドラはエルが同世代の者に人気が高いのが気に入らず、サラは女性らしくない振る舞いを心配していた。
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