第二章 姫君の行方

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サンドラはエルがおさがりのドレスを着ているとき必ずといってもいいぐらい見にやってきて鼻で笑ったり、見事によみがえったドレスはまた取りあげたりしていじめていた。 エルには何故サンドラがそんなに自分を嫌うのかがわからないが、サンドラにとってはこの扱いは当然だった。彼女にとってエルは昔から美しく、賢く、大国ロイドの姫様づきのメイドという娘ならば誰もがあこがれる仕事についていた自慢の姉の唯一の汚点なのだ。
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