第二章 姫君の行方

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(魔法使い?) エルは不思議な思いで老人を見つめた。警戒されないようにか消していた気配を少しずつ解いて近づいてくるその姿は特に贅沢な品を身に付けているわけではないのに気品さえ感じられる。そしてその気品の中に何か分からないが底知れぬ力が眠っているように思えたのだ。 「驚かせてしまったかな?申し訳ない。」 老人の言葉にエルは首を横に振りながら立ち上がろうとした。 「いやいや、そのままで大丈夫ですよ。」 そしてエルの側にゆっくりと歩いてくると少し離れた場所にある倒れた木の上に腰をおろした。
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