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大臣たちと入れ替わりにカロフが部屋へ入ってきた。
「カルティスさま、よろしいですかな?」
「カロフ、どうした?難しい顔をして。」
カロフは用心深く巻き紙をとりだしカルティスの前に広げた。
「カルティス様が見せて下さった結婚の承諾書の記載にいささか不審な点を見つけまして…」
カルティスはカロフに椅子をすすめながら笑いだした。
「いつ気づくのかと思っていたところだ。あなたにしてはいささか遅かったな。」
カロフは表情を変えずにただじっとカルティスの顔を見つめていた。
「まさか全ては冗談だった。ですませるおつもりではございませんな?」
「もちろんだとも。誰よりもこの私が数ヵ月の間じりじりと待ち続けていたのはあなたがいちばんしっているだろうに。」
「では説明していただきましょう。何故この承諾書の日付は八年も前のものなのですか?しかもサインはロイド王国の前国王のものです。」
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