第三章 王宮へ

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「さっきあなたが生きていらしたと分かった時にもういつ死んでもいいと思うぐらい幸せでした。 でも今は、死にたくありません。あなたを悲しませたくないから。出会ったその時から愛しているあなたの側にいたいから。」 カロフはこの言葉を聞いて優しくサラを抱きしめた。その姿はもうどこから見ても親子のようには見えなかった。 銀色の髪のカロフは最後にサラと別れた時から老いた様子はなかったし、サラは様々な苦労や病気のせいで年齢より少し老けて見えていた。
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