第三章 王宮へ

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「我が血はなんじの中に。」 ゆっくりとカロフが唱えると、サラもそれに答える。 「なんじの血は我が力となる。我が血はなんじの中に。」 「なんじの血は我が救いに。」 エルは息をするのも忘れるくらい見いっていた。 「「我らの血は混ざりあいによって種族、家柄、のへだたりをこえた結び付きを得るものなり。」」 最後に小さく切れている中指の傷口もピッタリと合わせて互いにロウソクを傾けて紙の上にロウをたらすと家紋のついた指環をその上に押し付けた。
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