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「お初にお目にかかります。ロイド王国第二王女、リディア・メル・ロイドでございます。」
まだ幼い声で立派に述べ、深々と頭をさげた金糸のようなその髪、ゆっくりとこちらを見上げる顔やその深い青い瞳。
「ドキッとしたね。いや、一目惚れをしたとかそうではなく。あまりに大人な仕草をするので、ませているを通り越して驚いたんだ。
しかし大人びているのは仕草だけではなかった。
彼女は幼いながらも懸命に政治を学び、帝王学を学び、自分の考えを持っていた。
私たちは出会ったその日の午後からずっと中庭、あるいはお茶のテーブルをはさんで様々な話をした。
私も父の代わりをつとめるために早くから色々なことを学んでいたつもりだが、彼女の引き出しの多さには驚いたね。
私が彼女の年頃にあれほど博識だったかと問われれば言葉につまってしまう。
本当だカロフ。だって出会った時の彼女はまだたった十才だったんだぞ。」
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