第四章 フレッシャー王国

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ギルが二人分の飲み物を持って戻ったときにはエルの姿はどこにも見当たらなかった。 (ここで待っていろと言ったのに。どこへ行ったんだあいつは…いや、言わなかったかな…) ギルはグラスを持ったまましばらく考え込んでから頭を振りつつ広間をでた。 その頃エルは城の庭園にいた。あちらこちらに置かれたガス灯の光が幻想的な雰囲気を作り出している。 (きれいだな~こんなにのんびり散歩するのも久しぶりだ。もう少しここにいてから帰ろう。変なことに巻き込まれそうだし。) そう思っているうちに向こうから厄介事が近づいてきた。
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