第四章 フレッシャー王国

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「お二人のまじないによって?」 カロフは少しうわずった声を出し、立ち上がった。 「つまり、もう決まったことだということさ。」 ロアンも微笑みながら姫の横に立つ。 「エルディア…」 サラは痩せた手をエルの頬に当ててそっとなでる。 「あなたの気持ちはどうなの?」 エルはサラの真剣な眼差しを見つめ返してから他の人たちの顔を見回す。 シンシア姫とロアンは何の心配もなさそうにニコニコしている。カロフはうつむきうなだれ、ギルはエルの答えを待つようにじっとこちらを見つめている。二人の凸凹コンビはいつの間にかいなくなっていた。
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