第四章 フレッシャー王国

15/29
前へ
/844ページ
次へ
エルたちの乗った馬車は城ではなく王都の外れへ到着した。そこには姫君の一団を乗せた馬車、ロアンたちを乗せた馬車、多くの騎士や兵士が馬に乗って旅だちの最終確認をしていた。 エルたちが馬車から降りるとロアンがゆったりとこちらへやってくる。 「ようこそエルディア嬢。お待ちしていましたよ。お二人もお見送りご苦労様。」 エルは自分の荷物を馬に積み直してからすぐ姫君に呼ばれて行ってしまった。カロフとサラは不安そうな顔をしながらその後ろ姿をじっと見送る。ロアンはそっと二人の側に立つ。 「サラ嬢、長い間大変な思いをされていたのでしょう。本当にご苦労様でした。」
/844ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4125人が本棚に入れています
本棚に追加