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何かが飛んでくる
解りやすく説明すると、タバコの長さ程の小さく細いナイフが飛んできたのだ
必ず利き足(左足)のももに突き刺さる…
この場合自分に刺さるが、目の前にいる自分には何も刺さってはいない
記憶が曖昧すぎて謎だらけ…なのに毎回同じ事が起きる
「またか……」
いい忘れたが事が起きる時は、決まって真っ暗な夜
乱視が酷く、眼鏡もコンタクトもしていないせいで、自分には辺りがまったくと言って良いほど見えていない
ナイフの色も真っ黒にしか見えない…
そのことは鮮明に覚えている
「どっから飛んでくんだよっ!!ふざけやがって!!」
そのあと数本ナイフが飛んでくるが、刺さるのは最初に投げられたと思われる、1本のみだ
「くそっ」
当たり前のようにナイフを抜く
「……………………」
「……………………」
「………やっぱりな」
「……………………」
すごく冷静である…
……………痛くない
刺さったナイフを、ももから抜く動作をする時には、痛みという認識がもう消えていたのだ
驚きと共に、とっさに出た言葉であった。端から痛くはなかったのである
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