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そのままブロントは、ウェポンセレクタをミサイルに切り替え、ライフルと並行して放った。
ノーマルは盾を利用し防ぐが、高い処理性能を武器に撃たれ続ける攻撃は、容易な回避を許さない。
たちどころにノーマルは爆散し、残り一機となる。
「ハイスラ!」
すると、グラットンは低く飛び、ノーマルからのレーザーをかわしつつ接近した。
そして、差し出された左腕より伸びるレーザーが、装甲を引き裂いた。
たわいもなく、それは爆発し屍と化した。
『目標の撃破を確認。ミッション完了よ』
その時、フィオナより通信が入り、彼に作戦の終了を伝えた。
その声は、若干の震えが見られた。
初陣という事もあったが、予想を上回る戦力を相手にしてなお、勝利した彼の能力に驚嘆していたのだ。
その功績を労うように、彼女は更に言葉を続けた。
『帰還して。……お疲れ様』
「……それほどでもない」
それに応えるように、ブロントは穏やかに返答した。
グラットンはブースターの噴射剤を撒き散らし、グリフォンから飛び立っていった。
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