ー序章ー

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『優衣、学校変わるから』 いつもと変わらない夕食時――あたし篠崎優衣は、親の発言によりご飯を食べる手を止めた。 …は? 今なんて? 「意味がわかんないんだけど」 わけのわからず、そう聞き返す優衣。 『だから、転校するの』 いや、それはわかるよ。 あたしが言いたいのは、 「なんでいきなり?」 どこからそうなってしまったのか、どういう風にそうきたのかを、教えてほしいんだけど。 あたしがそう言ったら、お母さんは、さっきまで皿を洗ってたのを途中で、洗うのをやめて、あたしの目の前に座る。 『実はね、お父さんがアメリカに転勤することになったの』 「え…」 .
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