予感

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ぱらぱら ぱらぱらぱらぱらぱらぱらぱら 捲っては閉じ、また他の雑誌へ ちらっと左方を伺うと、麗は熱心にMENS EGGなどに読み耽っている。 もう興味のなくなった戒は、人気も疎らな深夜の店内をぐるり一周。適当に食品や日用品を籠に詰め込んで、レジカウンターに力なく置いた。 「――――\2869になります」 財布を手に取ると、脇からすっとカードがでてきた。 「ナナコで☆おねがいね」 コンビニのポイントプリペイドカードを差し出して、麗は女性店員にニヒルな笑みを向けた。 「あっ…あ、はい!」 真っ赤になった彼女と麗を交互に見て、呆れ顔の戒。 「おぉぉおぉ待たせしししましたっ;!!!」 戸惑いながら袋を渡す彼女に「ありがとう」と微笑んで、麗は戒の手を取ると颯爽とコンビニを後にした。    
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