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談笑が続くなかで、ふと視線を感じた戒がその先を辿ると
「――――!!」
それは放射冷却のように冷ややかだった。
その鋭く冷たい眼差しに、一瞬で凍らされた戒。
麗は依然として、戒をその眼光で鷲掴んで放さない。
「…カイ?」
「――っえ!?」
声をかけられてやっと解けたように応じると、不思議そうな顔をした玲汰が、前から戒を覗き込んでいた。
「どした?顔、青いべ」
戒はすぐさまに首を振って、なんでもない。と、小さく答えるのがやっとだった。
(怖い……)
「カゼでもひいた?休みの間に治しとかねと…」
「だっ、大丈夫だよ!…元気だし。でも気をつけるね」
一体何?
こわいよ…
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