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歌番組のコメント撮りを終えて、戒は最後列からとぼとぼ皆の後ろをついていく。
「おつかれいた―――!!」
ふと玲汰を、テンションが上がりきった葵が後ろから力任せに突き飛ばした。
ふらつきそのまま倒れて床に手をついた玲汰。
戒は駆け寄って引き上げてやるが、玲汰は情けなく笑う。
「悪ぃ…そんなつもりじゃなかったんや」
「いいっぺ。ぼさっとしてる俺が悪いの」
玲汰は葵に気を遣って「おつかれいた――!」とピースサイン。
飯奢るから勘弁!と手を合わせて葵が可愛くおどけてみせると、流鬼が自分も行くと割って入る。
「なんで流鬼が入ってくるんだよっ」
「いいじゃねぇか。俺達は一連托生だ」
「え―――!!それ飯食いたいだけやろ絶対―!!」
いつの間にかみんなで夕飯に行くことにしてしまった流鬼。
(いいなぁ…俺も行きたい)
賑やかに移動しようとしたところへ、麗が水を差した。
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