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鬱陶しい雨が降り続く。
朝六時半、目覚まし時計が四度目の喚き声をあげた。
僕は乱暴に目覚まし時計を叩きつけて止めると、雨で湿った空気を吸い込んだ。
あぁくそ、面倒くさい。
鉛みたく重たい体を起こし、顔にかかった髪をかきあげる。
テレビをつければ天気予報、今日の日付に傘が踊っていた。
六月、梅雨入りしてから日の目をみていない。天気が悪い癖に気温が高く、ぺたぺた肌に這うシャツの感覚が気持ち悪い。
だから僕は梅雨は嫌いだった。
不快だし、なにより過ごしにくい。
傘を持たなければ外もろくに歩けない。
始まってしまった一日に、仕様もなく重たい溜め息を吐いた。
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