第一章

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『ここでお待ちください!』 ―パチッ― 手術中―… お願いや!! 井本…助かってくれ…… ―3時間後― ウィーン 「あのっ… 井本は…どうなったんですか…?」 ききたない…!けどきかんなあかん現実がある… 『一命は取り留めました… けれど尚且つ危険な状態で、今日の夜も生きていられるかどうか…。』 えっ… 『今日は一日付いていてあげてください。そして、強く声をかけてあげてください!』 「…ッはい」 ダッ… 俺は井本に向かって走り出した… ガラッ 「…ッ…井本ッ!!」 そこには包帯でぐるぐるまきにされた井本がいた…。 ピッ…… ピッ…… ピッ…… 静かな部屋に、機械の電子音だけが響く。 ―ギュッ…― 「井本…。これ…どっきりやんな? 大丈夫やんな? がんばれよ!! また無限大でみんなにおもろい話 したろうよ… ファン皆待ってんで…… ファンの皆泣かせたったらあかんやん…!」 ピッ… ピッ… ピッ… 「…?!」 井本の顔には一粒の涙があった… 「分かって…くれたんやな…。 井本…!ファンの皆泣かせんなよ!」 ピッ………… ピ―………… 井本はどうなったんや…? 俺は慌ててナースコールを押した。 「はよ…はよう来てくれ!! 井本が…井本がっ…!」
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