糞壺

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パンチパーマに細い眉。 昔の不良マンガから飛び出したような男が目を擦りながら怒鳴る…… 『今日から…』 私が挨拶をしようとしたところに、一足遅れて上がってきた坂入が割り込む 「新人だ。名前は……えぇ…うぅ…」 -もう忘れたのかヨ、この男は鶏並の脳みそか… 『山岡です』 「そうそう、山岡君だ。」 男は無言で小さく頷き、木下とだけ名乗り、また横になった。 ……スーッスーッ… アッという間、木下の寝息が聞こえ始めた。 ………… 『もう帰ってる人もいるじゃ無いですか……』 木下の眠りを邪魔しては悪いと思い1階へ戻り坂入に聞く。 「アホか、奴は車両班だ」坂入は台所の釜から丼に御飯を盛りながら答える。 「車を転がし営業の人間を客宅に運ぶんだ。それが奴の仕事……そーいや、お前を此処に乗っけてきた奴が車両班長だぜ。」 坂入が振り返ると山盛りの丼を2つ…… いや、超山盛りの丼に戸棚から焼き魚を取り卓袱台に並べた。 「さぁ、今夜はシッカリ食って、明日に控えて、さっさと寝ろ」 言うと同時に坂入は丼を掲げ御飯をカチャカチャ音を立て、かき込んだ…… -汚ねぇ食い方…… -コイツと、さっき奴みたいのと俺生活するのか ……胃が痛くなってきて、御飯は喉を通らなかった。
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