プロローグ

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人生って、案外何が起こるか分かんないもんだよな。 今から二年と少し前、俺はそんな事微塵も考えていなかった。 ただ高校に入って、ただ高校生活楽しんで、バカみたいに騒いで、卒業して……… そんな未来があるんだろうな、なんてぼんやり考えていたと思う。 でも、そんな上手い事にはならなかった。 今、俺はこの世界、そして、この世界の人達の記憶の中から消えようとしている。 ちょっとした知り合いの記憶から、とても大切な人の記憶まで 俺がこの世界で過ごした時間が無かった事になろうとしている。 後悔はしてないけど、非常に残念だ。 出来る事なら、みんなと一緒にこの学校を卒業したかった。 辛く無いって言ったら嘘になるな。 今思い返すと、俺の高校生活は本格的に波乱万丈だったな。 そうだ、ここいらでちょっと今ここにいたるまでを振り返ってみるとしよう。 始まりはそうだな………確か1年生の文化祭の時だったか………
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