ふかきゆめみし

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「――あれ、これ夢じゃね?」   「自覚してしまったか……」   「お前は何者なんだよ。……てか、まじこれ夢?」   「夢だと思うなら夢なんだろ。……お前の中ではなぁッ!!」   「いや、だからお前は……まあいいや。あー、なんか変な感じだ」   「いわゆる明晰夢ってやつだな。夢と自覚している夢」   「おお、なんかそれ聞いたことあるぞ」   「当然だろ。これ、お前の夢なんだから」   「夢、ねえ。いつも通りのお前にしか見えないお前に言われても、説得力ないわ」   「じゃあ、夢か確かめてみるか?」   「確かめる?ああ、痛みがあるかーってやつだな」   「お前って何やっても長続きしないよな」   「な、なんだよ急に」   「食堂でメニュー選ぶ時ぐらい、周りの目を気にするのやめたら?」   「い、いいだろ。空気読んでんだよ」   「お前のカッコイイと思ってやってること、大抵ダサいぜ?」   「うぐっ」   「お前って触れられたくない話題になると露骨に話題変えるよなー。お前は自然にやってるつもりかもしれないけど、バレバレだわー」   「そういう心に来る系の痛みはやめろおおおおおおお」
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