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…僕は食卓につき食事をしている。 床にではなく、ちゃんと椅子に座っているのだ。 夢の中だ… 後ろを振り返った。 そこに居る動物を「僕」だと言っていいのか?イチタロウが居た。 …? でも、イチタロウ…すなわち僕は人間の形をしている。 じゃあ、この子は? それにしても僕にそっくりじゃないか。やっぱり「イチタロウ」なのだ。 イチタロウは、寂しげな顔で僕を見ていた。 今朝、僕もこんな表情だったのだろうか?      気付けば、僕はイチが通っているであろう学校で、イチが勉強をしているであろう教室で、机に向って座っていた。 授業中だった。何の授業かは、よく分からない。 イチの席は、後ろの方の一番窓際だった。ふと外に目をやった。雨がシトシト降っていた。 前日の夢といい、僕は夢の中では「イチ」なのだ… と思った。 学校はとても楽しかった。言葉だって喋れるし、仲間たちと笑りあえる。 イチとの遊びも楽しいが、それとはまた違うのだ。 ……この夢覚めないで。 心の中で願っていた。
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