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『どうした?イチタロウ』 と少年は言った。 僕は、もともと丸い目をより真ん丸くして瞬きもせずに固まっていたからだ。 少年は顔を、僕の目の高さに合わせてお尻をペタンと床に落とした。 あのあと公園をでて、少年が先頭で僕がその2、3歩後ろを歩いた。少年は、こまめに振り返える。 …ちゃんと付いてきてるかが気になるらしい。    家に着いたが、玄関前で待つように言われた。 僕は、きちんとお座りして待った。 きっと今、家族に聞いているところだろう。 そこの公園で犬を拾ったんだ! …ねぇ 飼ってもいい? なんて少年が言っているのを想像していた。 少しして、少年が玄関ドアから顔をひょこっと出して、笑顔で手招きしたんだ。 許しをもらえたみたいだ。僕は地面に付けていたお尻をあげ、少年が顔を覗かせている隙間にトコトコッと駆け足で入った。 そのまま、少年の後ろを付いていきリビングに通された。
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