0人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
イチと僕は一緒に寝るのが習慣だ…
とは言っても、僕はイチが眠るベットの脇下の、丸いクッションで眠るのである。
隣で眠るのを拒否されたわけではない、ベットが小さいからだ。
僕達は眠るとき以外も仲良しだった。
イチは勉強が嫌いで、その日も学校から帰るとすぐに僕と遊んだ。
土手を一緒に走って競ったりした。もちろん、僕が勝つ。
でもイチは悔しがらず、ケラケラ笑って楽しんでた。
その土手の脇にある、緩やかな坂道を降りると河川敷公園がある。そこでサッカーもした。と言っても、ただイチに蹴られたボールを、僕が追い掛けるといった感じだ。
楽しかった。まだまだ遊びたかったが、イチがそろそろ帰ろうと言うのでそれに従った。
…飼い犬は飼い主には従うものなんだな。と思った。
イチの意見に逆らう気が起きなかったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!