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「何だったんだろうね、彼女」
その後ろ姿を見送りながら、佐伯は独り言のように呟いた。
「さあ……明美、神崎さんは何だか怖いからそんなに仲良くないの。紗耶香ちゃんは同じクラスだからってよく遊んでたみたいだけど……」
「よく仲良く出来たね、紗耶香ちゃん」
「え?」
前へと歩を進めながら呟いた英介の言葉を明美は聞き返したが、返答は無かった。
「ここだよ……紗耶香ちゃんがいる部屋」
奥から2番目の教室……そのドアの前に、3人は辿り着いた。
明美から受け取った鍵で佐伯がドアを開ける。
その先には………
「!?」
誰も、いなかった。
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