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この眼鏡の青年はチャックという名前らしい。グラップと肩を組んで仲が良さそうだけど、野蛮な雰囲気のあるグラップに対して、この大人しそうな眼鏡の青年チャック…何かアンバランスな気がする。チャックは何故か私をチラチラ見ながら照れている。
そしてグラップはチャックから離れ、ハルに歩み寄ってハルの全身をシゲシゲ眺める。
「お前って相変わらずエロい身体だよな~」
ストレートにそう言われると流石のハルも顔を赤らめる。
「ちょっと、そんなエロい目で見ないでよ」
モテるハルが羨ましいとは思ったけど、そういう目で見られるのは嫌かも…。すると今度はグラップは私の傍に歩み寄り、シゲシゲと私の全身を見つめる。
「ラピスちゃんも久しぶりだな~」
グラップって目付きがいやらしい…。どんな目でこの男は私を見てるのだろうか…。私は近づくグラップを避けるように身体を反らす。
「あ、ああどうも…」
同級生なのについ敬語になってしまった。ハルは言った。
「…で?今から何をするわけ?」
グラップはまたニカッと笑い言った。
「ドライブだよドライブ」
そう言いながらグラップは左右の鉄扉をゴゴゴという音を立てて全開にした。ドライブ?どの車で?私はきょとんとなっていた。ハルは乗り気にだった。
「へ~いいかも、今夜は風が気持ち良さそうだし」
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