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でも私は不安になって、目の前にあるモンスター車に指差した。
「…ドライブって、この車で?」
不安がる私にチャックが必死にフォローするように私に言った。
「あ、心配ないよ。安全だからさ」
グラップはまたチャックの肩に右手を回す。
「コイツの自慢の車だせ‼月日をかけてコツコツ二人で改造したんだからよ‼ロボット工学専攻のチャックはメカにはめっぽう強いからよ」
ハルは車のドア前に立ち、自分の頭ぐらいに位置するドアノブに手を当てる。
「スカートで乗るには危ない車ね…見えちゃうじゃない…」
そうだった。私もハル程短くはないけど、スカートだった。私は自分がこのモンスター車によじ登る姿を想像して、顔が赤くなっていた。しかしそんなことお構い無しにグラップはハルが立つ反対側後部座席のドアを開ける。
「わかったわかった。先に乗れば見えないだろがよ?」
グラップは登るように後部座席に乗った。腰掛ける時に車全体が揺れる。
チャックも車を揺らしながら、よじ登るように運転席に乗り込んだ。
ハルは名一杯右足を上げて、足場にかける。
「乗るだけで大変ね…」
足場に右足を置いて足を開いている。ハルのその格好は具体的には言えないけど、なんともハレンチな姿である。男共には見せるわけにはいかないわね…。乗り込むのに苦労するハルにニヤニヤしながらグラップは右手を差し出す。
「ほらよ、お嬢さん」
ハルはグラップに右手を握られ引き上げてもらった。
「どうもありがとう」
グラップとは反対の右側の座席に腰を下ろす。その時に車全体がわずかに揺れる。後部座席のハルとグラップ側の両側と、運転席のチャックドアをバタンと閉める。
あと乗り込むのは私だけである。まてよ?ハルとグラップが一緒に後部座席なら私は…。
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