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「ハッキリ言って立地条件悪すぎ…。これじゃあいくらお祓いしたって無駄。」
「え!?それってどうしようも無いってこと?」
そう言った彼女の顔は真っ青でした。
「あぁ…ゴメン。言い方悪かったかな…?ここ建てる前にお祓いしたでしょ?それが意味ないって意味。基本的にこの場所は、野生動物の墓場なのさ。そこに家を建てちゃったんだ。だから建てる前の霊体は払えても、建てた後からやって来る霊体に対しては意味をなさないわけ。ここは、もともと墓場な訳だから、野生動物が自分の死期を察するとやって来るのさ。だからよく死骸が落ちてるってわけ。」
「そんなぁ…(ノ_・。)そんな場所だなんて…もうどうしたら良いの~」
彼女は困惑して泣き出してしまった。
「まぁまぁ…泣かないで。僕が何とかするからさ。」
鬼丸は女の子の涙に弱いのだ…(一応)女の癖に…(-_-;)
まず、土地をズラす事にした。
今現在、家の建っている場所から離れた山奥に磁場をずらし、野生動物達の墓場を作った。家中を回って霊体を集め、彼等を新しい墓場に転送した。
次に、空になった家の土地を清めなおし、土地神を呼び出して、土地と家と家族を守って戴けるように祈願し御供物を供える。
これにて終了である。
言葉にすると異常に簡単だが、しかし学生時分の私には非常にハードコアな作業で、その後、二時間ばかし依頼者の部屋に転がらせて戴いたのは言うまでもない…(>_<)
余り遅くなると、バスが無くなり、今日中に家に帰れ無くなるので、半分ヘロヘロなまま、同級生に引きずられ家に帰宅した(笑)
それから、依頼者からは何も言って来ないので、多分無事で元気に過ごしている事と思われる。
皆さん(-_-)b
新築の家だから絶対有り得ない!なんて思わ無い方が無難ですよ(-.-;)
落とし穴は至る所に隠れているのですから。
貴方の見えない場所に…
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