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貴「え?…は、はいっ」
どうも展開が分からなくて、俺は言われるがままに走りながら後を追う。
祐「…ごほっ…ごほっ…ハァ…ッハァ…!」
秋「祐弥、すぐ着くからなっ?!」
祐弥は相変わらず咳込んで、息が酷く荒い。
俺は少し不安になってきた。
秋「すいません!門開けてもらえますっ?!」
貴「あっはいっ」
秋人の言う通り、家は公園からそんなに離れてなくて、3分程で着いた。
…かなりの豪邸で、やたら大きい家。
俺が急いで門を開くと、秋人は慌ただしく庭を駆け抜けて玄関を開けた。
秋「恵介っ!!祐弥がっ…!!」
恵「…秋人っ?!どうした?!」
玄関に入るなり、秋人が息を切らしながら叫んだ。
秋人の声を聞いて階段から降りてきたのは、背が高く、細身で茶金髪の男。
祐「…げほっげほっ…ごほっ…!」
恵「祐弥っ…!!」
秋「恵介っ、早く!少し酷いみたいだからっ」
恵「わかってる…!」
"恵介"は、祐弥を抱える秋人と一緒にリビングに入っていった。
するとその直後、取り残された俺の事を思い出したかのように、
秋「あっ!、とりあえず上がっててください。」
そう言ってまたリビングに引っ込んだ。
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